▲「富士塚」だけで日記が書けます♪▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
富士塚の頂上から木々越しに見えるのは、青々とした水田です。



塚の裏側に下りてみました。



神社の西側はすぐ田んぼになっており、



実りの秋まで、稲穂の成長が楽しみな時期です。

ここまで育った稲は、自信をつけて成長を続ける。今が一番色鮮やかな時であり、その生命力は訪れる者にも力をわけてくれます。そばに立っているだけで、元気をいただけます。



そして、この神社の大きな特徴は、神社東側にある「神饌田」。看板にあるように、毎年5月に「お田植え祭」、9月に「抜穂祭」が行われ、そのお米は節分祭の撒餅にして配られます。伊勢神宮の「神嘗祭」にも奉献された、由緒ある神様の田んぼです。

ここにたどり着くまで、稲穂の海を見ながら農道を歩き、おにぎりをほおばり、お米の甘さを味わいました。そして神様のお米を目にし、あらためてお米の有り難さとそれを大切にしてきた人の想いにふれました。

お米一粒一粒に神様がいるとしたら、島穴富士はたくさんの神様に囲まれています。すごいですね! あ、そう言えば、先月の人穴での450年記念大祭で、「角行は米を『菩薩』と呼んだ」とうかがいましたっけ♪

「最後の一粒までちゃんといただきなさい」
子供の頃母から言われた言葉も、耳元でリフレインします。感謝です。

では、神社の入口に戻り、ふたつの橋を渡って表参道から外に出ます。



ひとつめの石橋。



赤く大きな神橋を渡り、



振り返りつつ、涼しい松の林道を歩きます。



表には、こんな巨大な鳥居がありました。

ちなみに島穴神社の旧社地は、(内房線をはさんで)現在地より北西に180mのところだと言われています。遷移は、天長3年(826)だそうですが。(じゅうぶん古いっ!)
赤味がかった鳥居の奥に、確かに見えるシルエット。



日影なのに暗くない。



異郷には、穏やかな空気が流れていました。



鳥居もシンプル。偏額もシンプル。平成の作でした。



千葉県に多い雰囲気の、小型〜中型の富士塚でした。バランスよし。
細い注連縄が各所につけられていて、大事にされています。



対面した奥宮の碑は、最初、コントラストが強くてこんな印象。でも実際は、



素晴らしい筆致で「浅間大神」と読めました。



かなり厚めの石碑には、苔がいい感じに彩りを添えていました。



裏を見ると、何と昭和13年!最も新しい。
(と思ったら、明治13年でした! 7/28 記)



いくつものボク石が、頂上のフチに配され、中央には



1cmほどの小石が敷きつめられていました。一瞬セメント固めかと思いきや、その下は土のみ。よく保存されているものだと思いました。



小御嶽神社と、



小御嶽神社。なぜか寄り添って2基の石碑。



面白いのが、木の幹に食われた浅間神社の碑。これは何だろう。



正面からよりも、このアングルが美しかった。右寄りからの眺めです。



裏から見れば、土まんじゅう。



最も印象的なのは、このアングル。富士塚の向こうは、水田が続いていました。
この後、私が訪れたのはベストの時期だったのだ、と知ることになります。

つづく。。。
「島穴神社」のある「島野」地区は、かつて島穴郷と呼ばれていました。このあたりは、更級日記の作者、菅原孝標の女(むすめ)が少女時代を過ごした歴史あるところ。詳しくは、(マンガ仕立てではありますが)【こちらのURL】がわかりやすい。



一歩踏み込むと、神社の中は別世界。



しばし、旅をしてまいります。





真夏だからでしょうか。森の中にいても、やたら頭上が気になるのは。



無人でしたが、とても立派な本殿です。
境内にはたくさんの神様が祀られています。私は片っ端から挨拶をし、富士塚を探しました。

なかなか見つからなかったので肩すかし気味でしたが、一巡して手水舎に戻って来ました。水盤の背面には大量のボク石が設えてあり、水盤からはたっぷりの水が溢れていました。太陽の光を浴び、水盤の端からしたたり落ちる水があまりにも綺麗だったので、しばらくしゃがみこんで眺めていました。そして、そのまま背後を振り返ったとき、



「あった!」

つづく。。。
7月は本当にあちこちで行事があって悩みます。
悠々自適な身の上ではないですから、全部行くことはできません。時間を捻出してもどうにもならず、諦めることもしばしば。残念なことに、7月4日の品川富士のお山開きや12日の八幡宿のお山開きも断念いたしました。まあ、しかたありませんね。

自分にしかできないことをカタチにするのは、表現者としてあたりまえなこと。自分を媒体とし、自らの体験から創るスタンスでやっていますから、じっくりと向き合うしかありません。行けなかったことを悔やむより、出会えた御縁にスポットを当てていこうと思っています。(時間たっぷりある人がいい取材をするとは限らないもんね。要は感性だと思います)

てなわけで、直感を大事にすると素晴らしい出会いにつながるという記事。

7月18日、この日は特に行事や祭はない日でしたが、ふいに千葉県市原市五井に行こうと決めました。ほとんど衝動的です。地図で見つけた「島穴神社」という名が気になり、目指すことにしました。



内房線五井駅に降りたらバスの時刻表に愕然。本数もないけど日曜日は全て運休とは。。。
目的地まで歩けない距離でもなかったけれど、炎天下、数キロの道のりでは倒れそう。いざという時しか乗らないタクシーを使いました。

しかし、クレジットカードが使えるというので乗ったのに、器械が作動しなくて(電波が届かず)やむなくキャッシュ払い。これにはビビッた! 実は、内房線に乗る前にSuicaにチャージしたため、五井に降りた時は、おサイフの中には1000円札1枚と100円玉数枚だけだったのです。



料金が跳ね上がる前に、神社のずっと手前で降ろしてもらいました。最後の1000円札と100円玉をひとつ渡しておつりを40円受け取りました。まいっか。朝炊いたご飯で作ったおにぎりを持って来たし、水もある。なんとかなるだろう。

すると路上にはこんなものが。注連縄があって、これも鳥居と同じこと。ここから神域ですね。うん。やはりタダの神社ではない。



数メートル先にはこんな道しるべ。



ありふれた道に見えますが、ここは神社に続く参道です。
いきなりスイッチが入りました。昔の人が大勢歩いているのが想像できました。
「いいの、いいの。こっちでいいのよ〜」と背中を押されるような感覚がします。

そして、いきなりあらわれた白鷺。何度も目の前を飛びながら、誘導してくれるかのようでした。こういう瞬間を大事にすると、出会いは違ったものになります。



田園の中の一本道を歩いていると、ふと種田山頭火の句「まっすぐな道でさみしい」が頭をよぎりました。さみしくはなかったけれどね。だって、白鷺は白雲に姿を変えて導いてくれてるし、



先回りして、田んぼのあぜ道で姿をあらわす♪

「なぜそんなに早く歩くの?」そう聞かれた気がしました。
「もともと足が早いだけよ。それに暑い」
「水を飲んで。おにぎりも食べて」
そうだった。ここで行き倒れになってはいけない。

歩きながらおにぎりをかじりました。
でもフシギ。田んぼを見ながら白米を口に入れると、味わいが違うものです。漠然としながらも、お米が育つという自然への感謝の気持ちがお米の甘みを引き出してくれ、とても美味でありました♪



農道は用水路にかかる小さな橋を乗せると、用水路と平行に続く。



舗装が切れたところで神社の気配。と思ったら前方にこんもりした森が見えました。間違いない。島穴神社です。幟も2本見えている。トラクターがやって来た。



ここで、ふと足元を見ました。道はカラカラに乾いている。
でも、今までひたすら歩いていたのに、なぜ突然足を止めたのか、自分でもわからない。地面をよく見ると、



小石の中に、溶岩が!!!
ええ〜!私はこれに呼びとめられたの?

そうとしか思えないタイミングで、自分でもビックリしました。まわりには、他に溶岩らしき石は見あたりません。これはやっぱり♪♪♪



100mほど歩いて、無事島穴神社に到着しました。神気が強い(気がする)。

つづく。。。


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士山が出来たことで、多くの
人が登山でき、大流行しまし
た。民衆のパワーですね♪♪
富士山の溶岩をのせ、一合目
から頂上まで登れるようにな
っています。意外なところに
ひっそりたたずんでますよ。
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美しい作品も好きだけど、コ
ンセプトありきで表現するこ
とに喜びを感じるビジュツ家。
表現形態はこだわりません。
現在、富士塚のコンセプトに
インスパイアされ、色々な媒
体で表現。著書の【ご近所富
士山の謎】【富士塚ゆる散歩】
も、私にとっては作品です。
なぜ富士塚か……それは、海
外生活での体験から。詳しく
は本のあとがきに記してあり
ます。

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