▲「富士塚」だけで日記が書けます♪▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
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神社とか、神域の中にしばらく身を置くと、清涼感や感謝の気持ちから、確かに心地よくなりますが、時折、ある種の気疲れを感じることもあります。その時の自分の状態と、神様との間に波動(?)のズレが生じているのかもしれませんが、そういう時は、その後にお寺に行くとバランスがとれることがあります。

花蔵院(けぞういん)が、猫実富士のある豊受神社に隣接しています。富士塚からもよく見えるそのお寺は、いい意味で俗界に引き戻してくれる、私にとっての駆け込み寺でもあります。(ちょっとオーバーか)

もちろんお寺ですから俗ではないですが、人間界に近づいているというか、体温を感じるような親しみを覚えます。ちなみにこのお寺では、大晦日に、古くなった卒塔婆を焼く様子を見ることができます。その炎を凝視していると、言葉を失うほどの「恐怖と安堵」の入り混じった、「生まれてきた覚悟」のようなものを植えつけられます。

もうひとつは、神仏混合の時代の記憶(DNAの???)が蘇るような、そんな感じでしょうか。古い神社で(神仏分離令によって)神道一色になったところには、どこかしらぎこちなさや痛みのようなものがあるような気がします。

そういえば、私は一度だけ仏像のモデルをしたことがあります。大学の古美術研究旅行で奈良に行った時、彫刻科の教授で、仏師として知られる故・西村公朝先生の授業で、菩薩の恰好をさせられました。薄い布をひらひらと羽織り、襞を作り、髪を束ね、手には蓮の花をさした容器を持ち。。。油絵科の学生にもわかりやすいように、興味深い授業でした。残念ながら、当時あまり仏教美術に興味がなかったので、ポーズを取っている間取れなかったノートを友人に借りることも忘れてました。ああ、ちゃんと勉強しとけばよかったな、なんて時々思い出します。そうそう、西村先生から言われた「あなたは目もとが涼やかで、仏さんのモデルにぴったりですね」という言葉が嬉しかったです♪

さて、静かな本堂の手前からお経が聞こえて来ました。お参りに来た人が声に出してとなえていたのです。祝詞もいいけど、お経もパワフルだなと感じます。

寺の入口近くに、青面金剛(しょうめんこんごう)が立っていました。


富士塚脇で目にすることも多い仏像です。富士山信仰と共通のビジュアルは、


猿。これは庚申信仰の3猿ですから、富士塚で迎える2猿とは違うけど、庚申(富士山が出現した年)つながりはあります。猿に寄ってみると、

【みざる】

【きかざる】

【いわざる】

と、足を組んで片手を添えたかわいいポーズ♪独創的な逸品です。

ちなみに金剛が手にしているのは、


ショケラとよばれる半裸の女人。ウサギではありません。シバ神が転じたとも言われていますが、くわしくはこんなサイトもありますよ。

青面金剛の隣で穏やかな表情をしているのは、


弘法大師さま。さすが、出羽三山の信仰も根強い千葉県、「湯殿山開山」の文字が読めまする。

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▼▼▼【芙蓉庵】とは▼▼▼
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美しい作品も好きだけど、コ
ンセプトありきで表現するこ
とに喜びを感じるビジュツ家。
表現形態はこだわりません。
現在、富士塚のコンセプトに
インスパイアされ、色々な媒
体で表現。著書の【ご近所富
士山の謎】【富士塚ゆる散歩】
も、私にとっては作品です。
なぜ富士塚か……それは、海
外生活での体験から。詳しく
は本のあとがきに記してあり
ます。

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