▲「富士塚」だけで日記が書けます♪▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
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プロフィールにもありますように、富士塚オブジェをつくっております。
昔は絵を描いていました(専攻は油絵)が、型にはまったものはとんと興味がありません。必要ならば表現はなんでもいいの。(パフォーマンスがまた必要になったらやるしダンスやサウンドも同じ)

現在はもちろん、富士塚が好きだから富士塚オブジェを作る。でもこれはたぶんライフワークになる気がします。ずっとやるでしょう。私はあまり理屈はこねないほうですけれど、ひとつ自分で納得してる経緯があるので、ちょっと告白します。

なんで「富士塚オブジェ」なのー?について。

昔のことから書くっきゃないけど、長文ニガテな人はスキップしてください。でもできれば読んでほしい(笑)。以前、カリフォルニアに住んでいた頃、日系移民の友人達のために「鳥居」を作った時のことです。

ある時、新年を迎えたばかりの日本人のパーティーに出かけました。持ち寄った日本酒や寿司を味わい、皆で紅白歌合戦のビデオを観、にぎやかな宴を楽しんでおりました。すると、誰かがつぶやいた!「何かが足りないな〜」

皆はわかっていました。「初詣」ができなかったのです。でもさすがにこれはしかたない。まわりに神社仏閣などないですから。それでも、日本人として何か形だけでも神聖なことをしなければ、新年の「めでたさ」を味わえない気持ちになっていました。

翌日。私が作ったミニミニ鳥居の前でパーティーを再開し、私達はささやかな「初詣」を敢行しました。鳥居は、チャインタウンで買った竹箸を、朱色にペイントし、組み立てた簡単なものでしたが、仮の鳥居であっても皆はとても満足してくれました。

そして後日、鳥居を新たに作り直し、箱の中に鳥居と盃とマニュアルをセットに詰めた「初詣キット」を制作しました。〈いつでも開けばその気持ち♪ どこにいても想いは同じ♪〉と、「想い(祈り)の具現化キット」のシリーズとしました。バーチャルな行為であっても、心をこめることには喜びがあります。キットはその手助けにすぎませんが、形ある物の効果をその時強く感じました。  

その後、そのシリーズのひとつにどうしても加えたいモチーフができました。富士山です。でも、そのままの富士山でなく、先人達が作った人造富士山、富士塚です。それは江戸時代に民衆の間で熱く広まった「富士講」の最高の産物です。日本に帰れない日本人と同様に、当時富士登山できない庶民はたくさんいました。そして町内に出現したこの富士山のおかげで、それまで入山を禁じられていた女人や、体力のない年寄り子供の、バーチャル登山を可能にしたのです。

その精神は、私がかつて抱いた気持ちと同質のものだったのだ、と嬉しくなりました。

富士塚はまだ関東各地にたくさん残っています。が、講の解散をきっかけにほとんど忘れられ、取り壊しや登山禁止等の寂しい現状も多いです。そこで私は、富士塚という富士山のミニチュアの、そのまたミニを「卓上富士塚」としてつくりました。モダンな縁起モノとして、楽しめる作品をつくりたいと思いました。
(画像は鳥居ではありません。これも富士山▲の一部)

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富士山に登りたくても登れな
い人たちの為に、江戸時代に
関東各地に造られた「人造富
士山」のこと▲です。富士山
を信仰する▲▲▲富士講によ
るもので▲▲▲▲▲したが、
地元に▲▲▲▲▲▲▲ミニチ
ュア▲▲▲▲▲▲▲▲▲の富
士山が出来たことで、多くの
人が登山でき、大流行しまし
た。民衆のパワーですね♪♪
富士山の溶岩をのせ、一合目
から頂上まで登れるようにな
っています。意外なところに
ひっそりたたずんでますよ。
…………………………………

▼▼▼【芙蓉庵】とは▼▼▼
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美しい作品も好きだけど、コ
ンセプトありきで表現するこ
とに喜びを感じるビジュツ家。
表現形態はこだわりません。
現在、富士塚のコンセプトに
インスパイアされ、色々な媒
体で表現。著書の【ご近所富
士山の謎】【富士塚ゆる散歩】
も、私にとっては作品です。
なぜ富士塚か……それは、海
外生活での体験から。詳しく
は本のあとがきに記してあり
ます。

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