▲「富士塚」だけで日記が書けます♪▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
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海蔵寺で出会ったおばさんは、翌日に何かここへ誘われていて、その前日であるこの日に、海蔵寺の下見に来ていたのでした。

「へ?下見ってことは、お近くにお住まいなんですか?」

「そう。文京区なの。でもここは初めて。バスで乗り継がないといけないから。でもバス停の名前が変わっちゃってね。上富士って。」

「ああ、本郷通りのバス停ですね。え?音羽に住んでるんですか?じゃあ護国寺に大きな富士塚がありますよね♪」

「護国寺に〜?よく行くけどね、知らなかった。お墓のほうかしら?入ってどっち?右?」

などと楽しくおしゃべりしてサヨナラしました。きっと翌日は、ここで身禄のお墓をお参りしたこと、私と会ったことなんかをお友達に話したことでしょう。。。おばさんお元気で!

ではでは、この身禄山である身禄行者のお墓の、いっちばんの目玉をご紹介しましょう。また出た!わたくしの発見自慢(笑)。

これです。胎内!

富士講や富士塚のことを少しでもご存じだったら、「ああ、富士塚によく作られている『胎内』がここにもあるのね、さすが講祖の墓!」となりますが、考えたらすごくないですか?

死も再生もここにある。

【胎内】 富士講の開祖、長谷川角行が富士西麓の人穴(洞窟)で
     修行をした(106歳まで!)ことから、富士講では重要な
     修行の場。そして富士塚にもそれを作ることがポピュラー
     となったわけです。

大きな墓碑は講碑と呼んでもよいくらい。「参身禄山」と刻まれております。文字もデカい。一文字人の顔くらいある。

富士塚の第一号は、身禄の没後、弟子の高田藤四郎(日行)が作った高田富士です。それを真似て小さい富士山を作ったのが江戸を中心に大流行した。それが通称「富士塚」です。

高田富士ができた頃、それを「東身禄山」と言いました。東にある身禄山ってこと。
ではでは「身禄山」って?

はい。「身禄山」とは身禄の縁近者による言葉で、「富士山」の意味であります。先に書いた身禄の娘、花子(一行)が残した書状にも、富士山のことを「身禄の嶽」とつづられています。

このように、富士塚にしか見えません。かなりデカいし。登れるし。鳥居だってあるのです(破損していて悲しかったけど)。

塚に数える人もいますが、これは「身禄山」であります。

そうです。この文の中にあるように、お墓の上のほうに身禄の骨が埋まっているんですね〜。

私はその骨と目と鼻の先でお参りしたのでした。私の想いが伝わったかしら。。。

食行身禄。じきぎょうみろく。三重県生まれの第6代目富士講講祖のお墓であります。

講祖はいろいろいたけど、なんたってこの人がいなきゃ富士塚は生まれなかった。富士山より富士塚が好きな私としましては、やっぱりリスペクトですよ。

なので、ブログ500本目の記事にはこの方の肖像をと思いまして。

女人禁制だった富士山への入山を、女性にも開放させようとしたフェミニストです。ちなみに、身禄の娘花子が7代目の講祖になったのはあまり知られていません。名を一行といいます。

登ります。同行のおばさん(元気で若いのでおばあさんではない)に説明しながらなので、気が散る。

私がいなくなったのに気づかずしゃべりつづけるおばさんに「こっちですよ〜」と中腹から声をかけました。

「あれ〜。登ったの?」
登れとすすめたくせにーと思いながら(笑)。落ちないようにしながら、しっかり墓碑に手を合わせて下山しました。

しつこいようですが、「墓参り」です。

登ってみましょうか。

手前の登山道、しっかりつくられてます。

確かに墓地だとわかるでしょうが、ほら、手水鉢のところにマネキがひらひら。

【マネキ】
富士講の講旗のことです。手ぬぐいを半分切ったくらいの小旗が多く、富士塚や富士講に縁のある神社の手水鉢によく見られます。

このブログ内では、

江東区の砂町富士や、
文京区の駒込富士

のマネキを紹介してあります。

しかし、向こうにお墓や卒塔婆が見えるところのマネキの光景はおそらくここだけではないでしょうか。

なかなかいいたたずまいのお寺です。文京区「海蔵寺」。

80歳を越えた女性と、ここから仲良くお墓参りをしました。


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っています。意外なところに
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美しい作品も好きだけど、コ
ンセプトありきで表現するこ
とに喜びを感じるビジュツ家。
表現形態はこだわりません。
現在、富士塚のコンセプトに
インスパイアされ、色々な媒
体で表現。著書の【ご近所富
士山の謎】【富士塚ゆる散歩】
も、私にとっては作品です。
なぜ富士塚か……それは、海
外生活での体験から。詳しく
は本のあとがきに記してあり
ます。

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