▲「富士塚」だけで日記が書けます♪▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
時間は溯りますが、西谷富士を求めて歩いていた時です。 相模本線西谷駅北口を出て、八王子街道(国道16号線)を東に向かいました。 すると目に飛び込んできたのは、 ふじづかせいさくしょ??? どう読んでもそうですよね。 平日ですが、シャッターが降りているので詳しいことはわかりません。 でも、ガラス戸の奥に人の気配があり、休業でもなさそう。 アートとはいえ「富士塚つくってます♪」と豪語する私としては、気になるわけです(笑)。なあんだ、富士塚をつくる会社がすでにあったのか?それとも西谷富士が近いから、それから取った屋号か?名前にするくらいだから、主人は富士山信仰をしていた人か??? 数歩進むうちに、頭の中でいろんな疑問がよぎります。 あれ?確か横浜に富士塚と名のつく土地や屋号が多いけど、ここだっけ? 地名の由来は富士塚があるからだけど。。。いやいや、それは港北区のはず。 ここは保土ヶ谷区の西谷町だし。 (保土ヶ谷区にもここから東南の位置に藤塚というところがありますが) よほど店の人にお聞きしようと思いましたが、とにかく急いでいたのであきらめました。でも、横浜には富士塚とそれにちなんだ名前がとにかく多い。いろいろ調べてみると面白いことがわかると思います。 土地カンがないのと交通費がかさむので、私の調査は手薄です。でも富士塚に関して調べたいことはつきません。縁あって訪れる時は何かに導かれてのことでしょう。それも楽しみにし、ムリして歩きまわらないスタンスで♪ ところで、こちらの業務は何でしょうか。 階段、ガレージ、ベランダ、シャッターなどと書いてありますが、金属を使っていることは確かです。まさか、これは表向きの仕事で、実は富士塚づくりが裏稼業? やはりメタル富士を作ってる(笑)? 金属加工を生業としつつ、富士塚作ってるとは言えない、でも西谷富士にあやかって屋号だけ富士塚制作を臭わせるものにした? 実は密かにメタル富士信仰者が大勢いて、発注は常にある? な〜んてね(笑)。楽しい妄想でした〜♪ 案外私が「固定式メタル富士」をこちらに発注したりして。あ、でも溶接は自分でもできることが最近わかりました!
西谷富士の全景をちゃんと撮ろうと思って、少しずつ正面を見ていました。
浅間神社の碑に並んで、いくつかの神社があります。これは山神社だったかな? もっと寄ろうと思いつつ、西の空が気になって見てみました。 残念ながら西日は拝めず、富士山も雲の中。大山だけが形を見せていました。 すると、背後に人の気配を感じました。 坂を登って来た御年配の女性が、少し息をはずませながら近寄って来ました。 どうやら散歩の様子。手に巾着袋を持ち、にこにこ立っています。 私もつられてにこにこ。 「やっぱりダメ?見えない?」 「雲がかかっちゃいましたね」 「あ〜。午前中よく見えたって聞いたから来たんだけど。。。」 「あそこ、雲が分厚いですね」 「う〜ん。残念」 まるで知り合いのような会話からスタートしました。なんだか可笑しい♪ 女性が見たかったのは、もちろん富士山です。 彼女はいきなりおしゃべりを始めました。とても気さくに。 この土地のこと。家族のこと。自分が生まれた北関東のこと。。。 それはたわいないことばかりだけど、聞いている私は、とても楽しくて幸せな気分になりました。実はこういうの、富士塚をめぐっていて時々あるのです。嬉しいです。 「この富士山ね、昔からここにあってね。子供達はいつもこれに登って遊んでたものよ」 「道がぐるっとついてますね。私も登ってみたら楽しかった♪」 「そうそう。そこをかけ登って〜。うちの息子も、小さい時はここが遊び場だった」 このくだり、富士塚のそばでよく耳にします。浦安でも聞く話でした。 「でも今は、ここで遊ぶ子もいなくなった」 「子供は外で遊ばなくなりましたね」 「大人がいけないんだよ。危ないからダメってすぐ言う」 「塾もあったりして忙しい」 「そうそう。今の子はかわいそうだよ」 「小さい時に外で遊ぶのって、大事だと思いますけどね〜」 「どうせ大人になれば落ち着くんだから暴れてればいいのよ。うちの子なんか…」 そんな話が延々と続きました(笑)。 富士塚の前で、何十分立ち話をしたでしょう。だいぶ暗くなってきました。 話をしながら、私は内心「もっと明るいうちに富士塚を撮影しておけばよかった」などと思いました。 でも、富士塚はまた来れば見られるけど、この人とまた会うことはたぶんないだろう。そう思うと、この時間が有り難くなりました。夕暮れがくれたギフトみたい。 そして、女性が説明してくれる富士塚の裏側を見たりしながら、登って来た道と違う道を、ふたりで一緒に下山しました。今でこそ山の斜面には住宅がびっしり建っていて迷路のようですが、昔はだいぶ違ったようです。 楽しい散策でした。とっぷりと日が暮れてしまいました。 女性は私の帰路を気づかい、わざわざ国道まで見送ってくれたのでした。そして別れ際、私の手を取って言いました。 「すごく楽しかったわ〜♪」 私もです♪ ありがとうございました。
富士塚の頂上に到着しました。
西を望むと、右寄りの木々の間にとんがった大山が見えます。 頂上は、平らでかなり広い。転落防止のためか、ブロックをつなぎ合わせてエッジに沿って、丸いカコミが作られていました。 少し後ずさりします。頂上の中央にあるのは、 間違いなくコノハナサクヤヒメの姿でした。多少カケてはいましたが、素朴で味があります。ちなみに、コノハナが祀られている富士塚は意外と少ないです。音羽富士の御胎内、あとは、ええ〜っと、ええ〜っと。。。千葉の富士塚にあったかな。今は思い出せません。 東を向くとこんな感じです。右下は神社の社殿。遠くには、となりの丘の住宅街です。やはりここはこの近辺で一番高いようでした。 塚のパーツをゆっくり見ようと思いつつ、とりあえず下山しました。後でまたチェックしようと。しかし、すぐに見ておかなかったことに、この後少し後悔することとなりました。 つづく。。。
用事が長引き、焦りながら駆けつけたのは、相模鉄道西谷駅の近く。
横浜はホントに坂が多い!坂と富士塚の関係を考えるにもうってつけの土地です♪ 山(丘)のてっぺんにはこんな富士塚。カタチがよく、かわいらしい。 唐突ですが、この神社は「富士山神社」。あれ?東京清瀬市の中里富士のところも「富士山神社」でしたね。でも、清瀬は「ふじさんじんじゃ」と呼ぶのに対して、西谷のほうは、「ふじやまじんじゃ」と言います。間違えないようにしなきゃ。 塚の正面に数段の石段があり、丸金講の石碑が建っていました。比較的新しいものでしょう。掛軸のデザインが個性的です。赤い石もきれいです。 これは古い碑ですね。 裏斜面にはコミタケの碑も。 登山口は、富士山神社の本殿との間にあります。石段がつけられてます。その左には、ボク石が土留めのようにつけられていました。おそらく昔は、もっと他の場所にも配置されていたでしょう。 下から見上げると、螺旋の道が印象的。これは、横浜の富士塚の特徴です。池辺富士や川和富士を思い出しました。 そうか!メタル富士の下山道を螺旋にしたのは、長津田で建てたから横浜バージョンになったわけですね(笑)♪ やはり富士山に操られた感があります。 では、登ってみましょう。くるくるくるくる。。。斜面はきれいに芝生の手入れがされてます。 くるくるくるくる。。。あ、頂上だ。 つづく。。。 |
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プロフィール
HN:
芙蓉庵 (Yoko Arisaka)
性別:
女性
自己紹介:
▼▼▼【富士塚】とは▼▼▼
………………………………… 富士山に登りたくても登れな い人たちの為に、江戸時代に 関東各地に造られた「人造富 士山」のこと▲です。富士山 を信仰する▲▲▲富士講によ るもので▲▲▲▲▲したが、 地元に▲▲▲▲▲▲▲ミニチ ュア▲▲▲▲▲▲▲▲▲の富 士山が出来たことで、多くの 人が登山でき、大流行しまし た。民衆のパワーですね♪♪ 富士山の溶岩をのせ、一合目 から頂上まで登れるようにな っています。意外なところに ひっそりたたずんでますよ。 ………………………………… ▼▼▼【芙蓉庵】とは▼▼▼ ………………………………… 美しい作品も好きだけど、コ ンセプトありきで表現するこ とに喜びを感じるビジュツ家。 表現形態はこだわりません。 現在、富士塚のコンセプトに インスパイアされ、色々な媒 体で表現。著書の【ご近所富 士山の謎】【富士塚ゆる散歩】 も、私にとっては作品です。 なぜ富士塚か……それは、海 外生活での体験から。詳しく は本のあとがきに記してあり ます。 ★★★★★★★★★★★★★ お問い合わせ、ご連絡は↓ y♡k♡◆ris◆k◆.◆rtist★gm◆il.c♡m (♡をoに◆をaに★を@に変えて 入力して下さい) ★★★★★★★★★★★★★ 掲載の写真・イラスト・文章等の 無断使用・転載は御遠慮下さい ★★★★★★★★★★★★★
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