▲「富士塚」だけで日記が書けます♪▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
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アースダイバーの付録を拝借して、位置を確認。



思ったとおり、郷土博物館のあるところは縄文の頃からの山の頂きでした。
(後で寄った氷川神社は、南西向きの坂の上でした。恵比寿までくだってみてその急な地形がよくわかりました)
また、昔の地図を見るとこのあたりは渋谷村と麻布村が混在していて、渋谷村=渋谷区、麻布村=港区というくくりで考えないほうが、富士講/富士塚を知る上でヒントになることもわかりました。

さて、開催中の「渋谷の富士講」展は、展示スペースは小さいものの、大変濃い内容でした。

富士塚仲間のEさんから「身禄像はすごいですよ。思わず手を合わせてしまいました」と聞いていてましたが、私も全く同じでした。鳥肌が立ちました。

他にもいくつもの素晴らしい品がありましたが、私が最も心惹かれたのは、



図録の裏表紙にも出ているこの御神体です。富士山のふくよかなボリューム、退色しているけどかつては鮮やかな色をしていただろう朱と黒と白のコントラスト。そして、富士山の上部にある雲の上の仏、御幣、左右の日輪月輪が珍しい。

富士山型の御神体は、

品川区のや、
足立区西新井のや、
栃木県足利市の富士山が記憶にありますが、
講のお宅や神社にはこのような素晴らしい富士山が、た〜くさん眠っていると思うとわくわくいたします。

金箔をあしらった雲のつくりは、学芸員のMさんもおっしゃってましたが、富士吉田歴史博物館のコノハナが乗ってらっしゃる雲を彷佛とさせますね。私も、何か関連があるかも?と思いましたが、こちらは丸不二高瀬講社という千葉県市川市の行徳あたりの講ですから、繋がりはないでしょう。

ということは、「形式美」として定着した雲の3D表現。キント雲の渦の形は、神社などでもお馴染みですよね。

でも、富士山の上空にある雲に乗った仏は、「富士山牛玉(ごおう)を『具現化』したものと考えられる」という解説があり、その点に私はぐっときました♪ 平面を立体に表現したわけですからね♪

富士山牛玉(ごおう)の上部はこんなふうに仏がいらっしゃる。

さて、この展覧会には渋谷区にあった富士講のさまざまな活動が紹介されました。一番よく知られているのは、道玄坂を拠点にして隆盛をきわめた山吉(ヤマキチ)講ですが、



山吉講から分かれた山三講の様子もたっぷりありました。
白髭の先達の、お焚き上げをしている姿や、中道杖を手にしている富士山での勇姿がインパクトありましたね。その先達のことをよく覚えてらっしゃるお嬢様が、会場でとても華やかなオーラを放っていた錦子さまです♪

御高齢とは思えない若々しさ、頭の回転の早さとユーモア、少女のような純粋さも持ち合わせている方で、目がキラキラしていました。とにかくお話が楽しくて、お茶を御一緒しながら私はずっと笑いっぱなし♪

「こんな歳のとりかたをしたい」と思わせる素敵な方でした。

そんなわけで、先達や講のお話を聞くのをすっかり忘れてしまいました(笑)が、山三講にも富士塚があったことを付け加えておきます。塚のあった場所は現在の港区になりますが、先に書いたように、このあたりは土地の境界が時代によって曖昧なこと、また先達が渋谷区にも住まわれていたので、充分渋谷つながりでした。

山三講の富士塚についてはまた後で。。。



とにかくいい展示でした。
本当に御苦労があったと思いますが、図録も素晴らしい! 展示に間に合わなかった方も、ぜひ一冊お求めになることをおすすめします。

Mさま、お話をたくさんありがとうございました。お世話になりました♪

コメント
富士講
はじめまして。専業主婦の佐藤祐子です。
私の先祖は、川崎宿を起点に富士講(タテカワ講)を起こした西川満翁(満翁徳行)です。先祖調査によって偶然1年前にわかり、今では富士講の勉強をしています。
有坂さんの富士塚の本を参考にさせていただき、最近は富士塚もまわっています。
いつか、お会いしてお話がしたいなーと思っています。
【2014/01/17 11:27】 NAME[佐藤祐子] WEBLINK[] EDIT[]
偉大なご先祖様
佐藤様

ブログを御覧くださいましてありがとうございます。
また、私の本もご存知とのこと、感謝申し上げます。

川崎宿は富士講が盛んだったところですね。
タテカワ講の西川満翁がご先祖様とは!

稲毛神社に富士塚があり(あった?)、
http://takemikatsuchi.net/kdai/sesha.html

講碑に、満翁徳行と子の名が刻まれているようですね。
画像で確認しましたが、実物を見てみたいと思っています。

タテカワ講のことは、青葉区の神鳥前川神社の恩田富士を
訪れた際の記事で少しだけふれているくらいで、
http://hibiscusfujizzz.blog.shinobi.jp/Entry/812/
私もまだまだ勉強の身です。

いつかお目にかかりたいと思っております。
今後ともご教示ください。よろしくお願いします。

【2014/01/19 19:08】 NAME[芙蓉庵] WEBLINK[] EDIT[]
無題
ご返信ありがとうございます。
川崎周辺には、富士塚や石造物がいくつかあり、こちらにお越しの際は、是非ご案内させていただきたいと思います。
また、横浜市泉区岡津町(向導寺)にもタテカワ講による富士塚があります。
私達も勉強の身ですので情報交換ができれば最高だと思っています。よろしくお願いします。
追記 昔、稲毛神社内に富士塚があったようですが、現在は境内に「浅間神社」があり、その周りに興味深い石碑がありますよ。
【2014/01/25 14:16】 NAME[佐藤祐子] WEBLINK[] EDIT[]
タテカワ講
9月13、18日9時30分京急六郷土手駅出発、川崎宿のウォークガイドがあります。NPO神奈川東海道ウォークガイドが主催です。一行寺、教安寺にて西川満翁が紹介されます。神奈川東海道ウォークガイドの会で検索くださればわかります。
【2014/09/07 18:18】 NAME[大林正樹] WEBLINK[] EDIT[]
教安寺
大林様

貴重な情報をいただきありがとうございました。
残念ながら都合がつかず、参加することができませんでしたが、
あらためて現地に足を運び勉強させていただきたいと思っております。
【2014/09/19 11:33】 NAME[芙蓉庵] WEBLINK[] EDIT[]


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芙蓉庵 (Yoko Arisaka)
性別:
女性
自己紹介:
▼▼▼【富士塚】とは▼▼▼
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富士山に登りたくても登れな
い人たちの為に、江戸時代に
関東各地に造られた「人造富
士山」のこと▲です。富士山
を信仰する▲▲▲富士講によ
るもので▲▲▲▲▲したが、
地元に▲▲▲▲▲▲▲ミニチ
ュア▲▲▲▲▲▲▲▲▲の富
士山が出来たことで、多くの
人が登山でき、大流行しまし
た。民衆のパワーですね♪♪
富士山の溶岩をのせ、一合目
から頂上まで登れるようにな
っています。意外なところに
ひっそりたたずんでますよ。
…………………………………

▼▼▼【芙蓉庵】とは▼▼▼
…………………………………
美しい作品も好きだけど、コ
ンセプトありきで表現するこ
とに喜びを感じるビジュツ家。
表現形態はこだわりません。
現在、富士塚のコンセプトに
インスパイアされ、色々な媒
体で表現。著書の【ご近所富
士山の謎】【富士塚ゆる散歩】
も、私にとっては作品です。
なぜ富士塚か……それは、海
外生活での体験から。詳しく
は本のあとがきに記してあり
ます。

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