▲「富士塚」だけで日記が書けます♪▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
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ゾッとした話ですけど、実はホントのコト。

近藤重蔵が造った人造富士、通称「近藤富士」で一家皆殺しの
事件が起きました。

熱心な富士講信者の重蔵が富士塚を造り、町民が遊山に興じた。
それまでは平和でよかったけれど、ある時、隣人とのもつれが
発生したのでした。

隣に住む百姓半之助は、この山に参詣に来る人相手に蕎麦屋を
開いていました。売り上げの一部を重蔵に支払っていたのですが、
重蔵の留守中、土地の境界で諍いが起こりました。

その後、関係がこじれにこじれ、ついに重蔵の息子、富蔵がこの
一家5人を殺害してしまったのでした。

新田次郎の短編「近藤富士」に書かれています。画像はそれを収録
してある「六合目の仇討」のカバーです。
江戸時代の話ですけど、残念なできごとですね。

当時の山頂にあたる付近には、現在、高級マンションが建っているの
ですが(以前はKDDでした)、3年くらい前にビルができました。
部屋が売りに出された頃、購入に興味ある人たちによって、とある
掲示板にあれこれ情報交換の書き込みがありました。

「あそこはもともと盛り土をした山だから(江戸時代)地盤は良くない」
「古い用水路?」
「近藤富士」
「惨劇の舞台」
「江戸時代の事なんかみんな気にしてないんじゃない?」

なるほどなるほど。。。まあ、実際はとてもいいところですよー♪

下の歌舞伎町の亀さんは、ひとまずおいといて。。。

やっぱり亀岩って大したもんだ。かも?
大正9年に描かれた亀岩大神を祀る掛け軸を発見〜!
亀岩にも神が宿っていたのですね。(笑)

なぜ猿がいるかというと、大正9年が御縁年という庚申の年だから。
拝む2猿に、みざる・きかざる・いわざるの3猿たち。豪華です。
書いてある「一里為一合也」というのだけはなんとなくわかります。

そして、なぜか天狗たちが亀をふんづけています。
こっちのなぜはわからない。だって天狗たちは五合目にある
小御嶽神社にいるはずですから。亀岩のある位置は七合三勺。
(まあ、絵札等はやがて何でもアリと、変貌したそうですので。。。)

ちなみに実際の亀岩は表面が剥落しはじめて、崩れてきているそうです。

★さて、明日は目黒富士(跡地)に取材です。
 ひとつ行けるかふたつになるか。。。

密教の八葉九尊の信仰と、浄土真宗の阿弥陀が結びついたもの。
これは静岡側からの略した曼荼羅です。年代はわかりません。

だいたいこんなところでしょうか。いろいろあるんですね〜。

その意味でも、富士山の美しさは、昔からのひとびとの
「祈り」と「想い」がつくっているような気がしてきます。。。

勢至菩薩、阿弥陀如来、聖観音菩薩のバージョンもありです。。。
1800年の牛玉より。

室町時代に、狩野元信によって描かれた「富士参詣曼荼羅図」はよく
知られております。静岡側の富士山本宮浅間神社にあります。

山頂を仰いでみれば、右側から、大日如来、阿弥陀如来、薬師如来
がそれぞれの峰に描かれています。

山頂の峰を蓮の花弁にたとえたのが【八葉】

そこに、大日如来を中心とした、九尊の仏が住むとされたのです。

(「八葉九尊」は密教の考えでしょうか?
 この図が出た山梨側のお寺は、真宗以前の密教系だそうです)

九尊とは、
薬師、観音、勢至、地蔵、大日、阿弥陀、文殊、釈迦、普賢です。

ちなみにこれとその下の図は1680年のものです。

内院にふれて書いたので、
頂上についてどのような宗教観があったのか、もうすこし。。。

これは「八葉九尊」という概念を図にしたものです。(部分)
       ↑
      9仏のコト

つづきはのちほど。。。

猿について話をひろげようと思っていた矢先、ふと思いついたことがあって
一旦、牛玉に舞い戻ります。061のゴオウトリビアで書いた「牛黄」について。

「ウシの胆石である【牛黄】を、お札を摺る際に使う墨に混ぜて護符をつくった」
それが「牛玉宝印」だ、というのは調べてわかりましたが、それから先が面白い!

記事の中で紹介した、奈良の製薬会社のサイトをもう一度読んでみました。

「民間では難病、急病の際にはこの牛玉宝印を水に溶かして服用し、生き返った
という話も数多く伝えられている」というのがスゴい。
でも、よく考えたら、墨の成分に牛黄の効能がある(漢方薬品)のだから、それ
を飲み込んで効く可能性がなくはない、ってことです。

実際、牛黄の主成分はビリルビンというもので、その他胆汁酸類、アミノ酸など
が含まれ、この会社では東大寺、薬師寺、松尾寺に牛黄を奉納しているとか。
(東大寺二月堂では、お水取りの行法中に「牛玉・陀羅尼」摺りが行われる)

意外とサイエンスですね〜。面白くないですか♪♪♪

てなことを考えていたら、富士講にも、「オフセギ」という飲み込む護符が
あるのですよ〜!「参」という文字を摺った紙(約1cm平方)を水と一緒に飲む。
すると病魔が体から出るんだそうです。まあ、富士講にはシャーマニズムも含まれ
ますから、これは言葉の功徳によるものでしょうが、もしかして摺った墨にも
何か混入されていた???(だといーなー)

ちなみに、巣鴨のとげぬき地蔵の「御影」も飲み込むのですよね。私は信者では
ないですが、お姿がかわいらしかったので、米国に住んでいた時、なぜか常備
していました。ある時、具合の悪かったアメリカ人の友達に(ジョークで)すすめ
たら、ホントに飲んで治ってしまったことがあります。本人喜んでたけど……
信じるものは救われる。

牛玉(ごおう)とは富士講にかぎらず、神社や寺院が信徒に配る、お札/
厄除けの【護符】のことです。かなり昔からあったらしく(弘法大師が
書いたというのも!)、家の戸口に貼ったり、水田の入り口に立てたり
したそうです。木版で刷ってあります。

画像は熊野牛玉宝印です。カラスがたくさん集まって文字を形成している
のがラブいです。どの牛玉宝印にもついている、文字の中のマークは、
宝珠玉のカタチと言われてますが、富士講研究者の伊藤堅吉氏によると
女陰を表現とのこと。でも私はそれはコジツケだと思ってます。だって、

牛玉とは、牛黄(ごおう。牛の胆のうや胃の中にできる結石で、貴重な
高貴薬として用いられる)を朱に混ぜて使ったことに由来するとの説が
あるんですが、私が異論を唱えるのはこの [製薬会社のHPの画像]
見たからです。割った牛黄の断面が、層になっている模様を見てください。

リアル富士に名物岩があります。亀岩とかしし岩とか。。。
亀は八合目あたり、ししはだいたい六合目あたりでしょうか。
富士登山にあまり関係ないよなこれらの岩。
登山のときの目印として、励みになるでしょうけど、
さすがに富士塚ではあまり目にしていません。

と思っていたら、ふたつの富士塚で「亀岩」に遭遇しました!


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富士山に登りたくても登れな
い人たちの為に、江戸時代に
関東各地に造られた「人造富
士山」のこと▲です。富士山
を信仰する▲▲▲富士講によ
るもので▲▲▲▲▲したが、
地元に▲▲▲▲▲▲▲ミニチ
ュア▲▲▲▲▲▲▲▲▲の富
士山が出来たことで、多くの
人が登山でき、大流行しまし
た。民衆のパワーですね♪♪
富士山の溶岩をのせ、一合目
から頂上まで登れるようにな
っています。意外なところに
ひっそりたたずんでますよ。
…………………………………

▼▼▼【芙蓉庵】とは▼▼▼
…………………………………
美しい作品も好きだけど、コ
ンセプトありきで表現するこ
とに喜びを感じるビジュツ家。
表現形態はこだわりません。
現在、富士塚のコンセプトに
インスパイアされ、色々な媒
体で表現。著書の【ご近所富
士山の謎】【富士塚ゆる散歩】
も、私にとっては作品です。
なぜ富士塚か……それは、海
外生活での体験から。詳しく
は本のあとがきに記してあり
ます。

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