▲「富士塚」だけで日記が書けます♪▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
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鈴川の富士塚の、明治時代と大正時代の姿です。
このあたりはかつて砂丘でした。





現在の富士塚は、保存のため、昭和51年にセメントで固められました。

塚の下部には、富士塚に使われた石(新しい)よりもずっと小さな石群が横たわっています。
実はそれらこそ、かつて道者によって積み上げられてきた祈願の石なのです。





自分の足元を入れて、石の大きさを比較してみました。



さて、東海道吉原宿の南に位置する鈴川一帯は、かつて「天の香久山」と呼ばれていました。

明治時代の写真:富士塚の参道が波除堤防の跡だそうです。(それほど海の近くにありました)
大正時代の写真には、「天之香久山ノ富士」と記されています。



鈴川の富士塚は、戦国時代から存在していたと言われていますが、
やがて富士塚そのものが「天の香久山」と呼ばれるようになりました。
江戸時代の登山図にも、「天ノカク山」と記されています。

つづく。。。







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静岡県で唯一の「鈴川の富士塚」です。(富士市鈴川)



関東の富士塚と全く違います。
田子の浦の浜で水垢離をした道者が、浜から拾った石を積み上げてできた、
ケルンのような物が起源です。



塚の背後に富士山がおわします。



富士登山の決心と、安全祈願を石に込め、
御本山に投影するかのように、祈りの塚ができました。

つづく。。。







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ここは、富士山を遥拝する場所。



古代信仰の形を残した、祭儀の場「山宮浅間神社」です。
溶岩流が止まった先っちょ、つまりミサキの突端にあります。

熊野那智大社が那智の滝を御神体とするように、
山宮では富士山そのものが御神体です。
あるのは磐座のみ。

あらためて「里宮ー山宮ー奥宮」の関係を。

里宮は、一般の民が詣でる拝所。
山宮は、聖職者たちが儀式を行う祭儀場。

そして奥宮は、限られた修行者のみ入ることのできる聖域。

里宮では複数の神による「現世利益」が受けられますが、

山宮に立つと、大地もしくは地球規模の「自然神」の存在、

奥宮に至っては俗界から切り離された「宇宙感」につながります。



山宮の遥拝所で富士山を拝んでいると、
富士山本宮浅間大社では
味わえない感覚にひたることができました。

もはや、コノハナ様の姿すらもよぎらない。



遥拝所は、15m×8mととても小さい。
でも、そのまわりをぐるっと石塁が囲みます。



この一帯が溶岩の土台ですが、さらに岩を積み上げた石塁があり、
積雪によって際立っています。



近寄ってみると、ひとつひとつ語りかけるような溶岩の表情。
(あなたたちも富士山の子なのですね)



「まだ来ないのですか? 早く神界にいらっしゃい」
かつて、「富士山の存在」にそう告げられました。

(正確には、私のために富士山と交信した人から告げられました)

ここにやって来て、その意味がわかったような気がしました。
御神語を唱えていたら、富士山がゆっくりと姿を見せてくれました。










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籠屋で拝み、通り過ぎるとこんな光景です。



前方遠くに石段が見えますが、御神燈のそばにあるのは「鉾立石」。



山宮御神幸の際に、御鉾を一旦置いて休めるための石です。



籠屋のほうを振り向いたところ。「行ってきます」と声をかけ、



また正面を向く。
途中から急に勾配がついていますね。溶岩流が止まったところです。



石段の手前にも、もうひとつの鉾立石がありました。崩れていますが。
溶岩が使われているのがわかります。

滑らぬよう、ゆっくり登った石段からまた振り返る。
籠屋があんなに下のところに見えます。



つづく。。。






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富士山本宮浅間大社から富士山寄りに約6kmの、山宮浅間神社の少し手前。
雪のかぶる茶畑の脇を歩きました。



しばらく歩くと「御神幸道 四十九丁目」と書かれた道標があります。



大同元年(806 年)、坂上田村麻呂が山宮から神を遷し、富士山本宮浅間大社として
造設して以来、浅間神社の位置関係は、

里宮(=本宮)------ 山宮 ------ 奥宮(山頂)

となりますが、毎年4 月と11 月、本宮から山宮へ神霊が里帰りをする儀式が、
行われてきました。それを「山宮御神幸 やまみやごしんこう」と言います。

山宮御神幸の道筋(御神幸道)50町(1町は約109メートル)には、
元禄4年(1691)、1町ごとに標石が置かれました。
(写真の「四十九丁目」とは四十九町目のことでしょう)
未の刻(午後2 時)、神霊の宿る御鉾(みほこ)を渡御し、山宮に詣でます。

山宮の鳥居に着きました。(一の鳥居)



すぐ向こうには、二の鳥居が見えています。



二の鳥居の奥には、社務所(籠屋 こもりや)まで続く奉納燈籠。

 

籠屋とは、山宮浅間神社で祭儀を執り行った神職らが一夜参籠した所。
(割拝殿とも言われます)





現在の籠屋は昭和8 年に建てられたものだそうです。



つづく。。。






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静岡トリップの途中で、ちょっとお知らせ記事です。

『ご近所富士山の「謎」富士塚御利益散策ガイド』は紙媒体でも購入可ですが、



今週より、電子書籍でも入手できるようになりましたので、お知らせします。

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Neowingなどなどから、お求めいただけます。






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【浅間造 せんげんづくり】という建築様式があります。



浅間造とは楼閣のように造られた珍しい形式のことで、「正面5間×側面4間の入母屋or寄棟造り」の上に
「3間×4間の三間社流造の本殿」が建つ二重構造です。(神座は二層目にあり)

全国に1300社以上ある浅間神社の中で、たった4社にこの様式がみられます。

●富士山本宮浅間大社
●静岡浅間神社
●多摩川浅間神社
●西区浅間神社

下のふたつは東京と横浜にあるので、関東の方はぜひ要チェック!(双方とも富士塚の上にあり)

富士山本宮浅間大社の浅間造は、徳川家康が造営したもので(1604年から2年間を費やし完成)、
「富士山が正面に見える位置に上げ、お供え物をする」という意味があったと言われています。

浅間造を撮影していたら、初宮参りのご祈祷を終えた家族が出てきました。



浅間神社の祭神コノハナ様は子育ての神様です。この赤ちゃんは美しくすくすくと育つことでしょう。
(幸せな光景に遭遇できて嬉しい!)

忙しそうな巫女さんも、拝殿の色に素敵にマッチしています。



酒樽の「高砂」は、(東京でも大人気の)富士宮の高砂酒造のものですが、
お酒の質のみならず、明治の廃仏毀釈の折、富士山麓にあった仏像を酒蔵にかくまったという、
ありがた〜い富士山信仰サポーターなのであります。






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2月の大雪の後、富士山のふもと、富士宮も雪に覆われていました。



富士山本宮浅間大社境内に、小さな富士山。


「富士山・浄め砂」は、前日に降った雪がいい具合に
溶けかかっていて、
珍しい姿になっていました。

雪がなければ目立たない、三角錐に盛られた砂の山です。

文字どおり富士山のお砂で、富士山の中腹から持って来た
溶岩砂(火山灰)。

見た目は、盛り塩のようであり、立ち砂のようでもあり、

近寄れない位置にあるので、神社にうかがいました。

「富士山の浄め砂は、どのように使われますか?」

「信仰(儀式)目的ではないですね。確かに富士山の砂ですが」

「では、地鎮祭とか、土地に撒く浄め砂とは違いますね?」

「ええ、お配りしたりすることもなくお供えしてあるだけです」

「いつ頃からあるのですか?」

「新しいものなんですよ。かれこれ20年前からですかね〜」

というわけで、霊峰富士のお砂は、盛り塩に近いと言えます。

そこにあるだけでお浄めをしているわけですね。

富士山の霊砂を富士山型に盛ることで、浄化をしています。
砂で作った富士塚と言えるでしょう♪

ちなみに、砂を富士山型に盛るのは三重県の富士山信仰にあります。






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「山と渓谷社」刊行、ボリュームたっぷりの本です。



■ 北の蝦夷富士(羊蹄山)から南の薩摩富士(開聞岳)まで、
■ 日本全国に富士の名を冠する山は300山以上あるとされています。

■ それら「ふるさと富士」のなかから、主要な山120山のプロフィールを収録。

■ さらに富士山の世界文化遺産関連情報や山麓の観光・グルメ情報、
■ 富士講・富士塚などの信仰の歴史、
■ 地学、海外のふるさと富士などを紹介するコラムを挿入、
■ 富士山、および、ふるさと富士の魅力をより立体的に紹介します。

■ 日本のふるさと富士と、世界のふるさと富士のデータベースも収録した名鑑です。

★ p94には、有坂による富士塚コラム『「祈念の送信装置」。富士塚』
も掲載されています。

出版社のサイトです。







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読売新聞の購読者に無料配布されています。



イラストになると、富士塚もこんなに楽しい!
私もイラストになってナビしています。
(イラストは小川みほこさん)



王道な富士塚ばかりですが、5つのカテゴリーに分け、
それぞれベスト3を選出しています。

大きい富士塚ベスト3、古い富士塚ベスト3、
庭園系富士塚ベスト3、石積み系富士塚ベスト3、
お祭りがある富士塚ベスト3







ぜひ訪れていただきたいところですが、
雪があるうちは滑りやすいですから、登拝はしばし待って。

でも、雪を冠った塚は美しい!
ボリューム感を掴めるチャンスでもあります。
いつもと違う姿をカメラに収めるのもいいですね。







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プロフィール
HN:
芙蓉庵 (Yoko Arisaka)
性別:
女性
自己紹介:
▼▼▼【富士塚】とは▼▼▼
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富士山に登りたくても登れな
い人たちの為に、江戸時代に
関東各地に造られた「人造富
士山」のこと▲です。富士山
を信仰する▲▲▲富士講によ
るもので▲▲▲▲▲したが、
地元に▲▲▲▲▲▲▲ミニチ
ュア▲▲▲▲▲▲▲▲▲の富
士山が出来たことで、多くの
人が登山でき、大流行しまし
た。民衆のパワーですね♪♪
富士山の溶岩をのせ、一合目
から頂上まで登れるようにな
っています。意外なところに
ひっそりたたずんでますよ。
…………………………………

▼▼▼【芙蓉庵】とは▼▼▼
…………………………………
美しい作品も好きだけど、コ
ンセプトありきで表現するこ
とに喜びを感じるビジュツ家。
表現形態はこだわりません。
現在、富士塚のコンセプトに
インスパイアされ、色々な媒
体で表現。著書の【ご近所富
士山の謎】【富士塚ゆる散歩】
も、私にとっては作品です。
なぜ富士塚か……それは、海
外生活での体験から。詳しく
は本のあとがきに記してあり
ます。

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